ACでHSPでカサンドラなフリーランス女の日記

田舎の中小企業で雇われ社長をしていたら鬱になったためフリーランスに転向することにしました。

母になった

2023年11月14日の午前9時47分、母になった。

帝王切開のお産で、夫の立会いのもと息子が生まれた。

 

麻酔もお腹を切ることも本当に怖かったけど、産声を聞いたときは感動した。

 

角度的に、生まれてすぐの赤ちゃんをしっかりとは見られなかったけど、身体を拭いてきれいにされて、私の隣に置いてもらったら自然と涙が溢れてきた。

今思い出しても泣けてくる。

 

今日は産後3日目で、私の35歳の誕生日でもある。3日しか誕生日が違わないわが子…。

 

帝王切開と決まったときはショックだったけど、(切るの怖いから)心の準備ができたこと、入院期間が長くて色んな育児の練習ができるのは良かったかもしれない。

 

出産前は、母子同室なんて怖い、育てたくない、可愛いと思えるか不安だと心底思っていた。

ちゃんと子供を愛せるか、母性が生まれるか不安だった。

 

でも実際産んでみたら、我が子が小さすぎて愛おしい。声も高くて、全身で守るべき存在なのだとアピールしてくる。

こんなに小さく弱い生き物を愛さないなんて、できない。と思った。

母性が自分にも湧いて本当に良かった…。

 

そして息子の世話をしたり、別々のときも息子のことを考えるだけで何だか泣けてくる。本当に尊い

 

自分の生まれ育ちや、息子を授かったときのこと、色んなこと考えると涙が出てくる。

 

産後でホルモンがえらいことになってるからかもしれないし、今はまだ病院で見てくれるし、そんなに泣かず大変じゃないから感動してる余裕があるだけかも?

 

でもやっぱり、命ってすごい。って思うのだ。

こんなに命について考えたことってない。。

 

もはや何度も書いてるけど、あの人もこの人も小さい時期があった。誰かが死なせないように頑張ったおかげで、大きくなれた。

 

その相手に感謝しろとかは言えないけど…(ただ生きてこられただけという虐待サバイバーっているからね)だからこそ、誰にでも死なせないようとりあえず頑張った人がいたのはすごいことだと思うのだ。

 

もちろん自分は子供を死なせたくないし、愛もたくさん与えたい。生きててよかった、生まれてきてよかったと思ってほしい。

 

これから病気が見つかるかもしれないし、どんな辛い経験をするかわからない。けど。

 

今は愛おしさしかない。そして、愛おしいと思える自分がまた感じやすく、愛おしい人間だなと思う。

 

機能不全家庭で育ち、リストカットを繰り返し、引きこもり、入院し、人生の序盤は本当に大変だった。子供を育てようと思うようになるなんて、思春期の自分には想像もつかなかった。

 

親ではない、世間のさまざまな人に成長させてもらい、よきパートナーに恵まれ、不妊治療の末、彼を授かった。

 

つらい体外受精を乗り越え、「妊娠してますよ」と言われたときの喜びは忘れられない。

それを、一緒に来てくれた夫に伝えた時の、「ほんまに?」という嬉しそうな顔はもっと忘れられない。

自分の体が自分のものじゃないみたいで、大事に扱わないといけないものになって、そわそわしながら本屋に寄って、妊娠に関する事典みたいな本を買って帰った。

 

それが3月のこと。ついこの間のことだ。

食中毒になったり、胃がぶっ壊れたり、お腹が張って入院したり、妊娠糖尿病になったり、コロナにかかったり…

いろいろなことがあって、体が重くてだんだん身動きが取れなくなって、あーもういよいよだな、というところで出産になった。

 

自分が産んだんだけど、最後の方は意識朦朧というか、毎日同じことの繰り返ししかできなくなって、まるで自分も出産で正気を取り戻して生まれ直したみたい。

自分が産んだのに産み落とされた気持ち。

 

だから泣いてるのかもしれない。

母になって、妊婦じゃない身体を取り戻して(満身創痍からのスタートだけど)ここから一緒にスタートしていくのかもしれない。

 

2人目とかだったら、こんなポエム言ってる場合じゃないのかもだけど。

 

正直帝王切開って普通に開腹手術だし、これをやったから人として強くなれたとかは全く思わない。むしろやらなくていいならやらないで、お腹を大事にしてほしい。

だけど、色々なことを経験したかった自分としては、この経験は人生に必要だったかもしれない。

 

この一連のできごと、親になれたこと、人生を色とりどりに輝かせたかったから、自分には必要だった。

そしてこれからの日々も。

 

うまくできるかわからないけど、やっていく。

自分がされて嫌だったことはしないように。

息子に、2人のもとに生まれてきてよかったと思ってもらえるように。いつか巣立ってはほしいけど、安心して帰れる家になるように。ちゃんと安心基地としての役割を果たせる親になりたい。

 

そうしたら死んでもいいというか、人生を生きた意味が見出せると思ってこれまで来た。

本当にそう思えるかは、ちゃんとそうできた時にしかわからない。だからそこを目指してやっていこう。

 

幸い夫もとても息子を可愛がっていて、病院にいる間ずっと抱っこしたがるレベルだ。子供好きでケアが苦にならない人なので本当に良かった。

子供ができた途端豹変したらどうしようと思っていたけど、そんなことはなさそう。

 

まぁ2人で、できるとこまでやってみよう。